『さよならの代わりに』貫井徳郎
時空SF的なお話。
命あるもの、形あるもの、時間のベクトルに逆らうことは出来ない。
過去という時の狭間に無くしてしまったものを、取り戻すことは出来ない。
起きてしまったことを、取り消すことは出来ない。
それでも人は、過去に思いを馳せる。
もう一度、あの時に戻ることが出来たなら・・・と。
もしも・・・もしも本当に「あの時」に戻ることができたなら・・・
その時は、「何か」を変えることが出来るだろうか。
そんな切なる想いを抱きつつも、時間の流れという大きな渦にのまれ、
もがいても起こるべくして事は起き、定められた通りに時は刻まれていく。
もしも、もしも、あの時・・・
そんな切ない想いに胸が締め付けられました。
終わりではない、さよならではない、そんな淡い希望を残しつつ・・・
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